1976年版を考察

◆1976年のカード構成
 発行されたカードは、№325から1328(75年版の続き)。ただし、661が2種類ある。
 枚数としては、1000枚以上で、カルビー史上年間最多発行枚数。チーム別発行枚数では、巨人が4年連続で、1位。パ・リーグは、阪急が2年連続で1位。
 75年同様、いろんなシリーズがあるのもこの年の特徴。とにかく細かい。

◆球団別選手数調査
 ①巨人  (440枚)38.9%   ①阪急  ( 97枚)08.6%
 ②広島  (139枚)12.3%   ②南海  ( 55枚)04.9%
 ③阪神  (137枚)12.1%   ③太平洋 ( 35枚)03.1%
 ④中日  ( 71枚)06.3%   ④近鉄  ( 29枚)02.6%
 ⑤ヤクルト( 42枚)03.7%   ⑤日ハム ( 27枚)02.4%
 ⑥大洋  ( 36枚)03.2%   ○混合他 ( 22枚)01.9%

 円グラフ1「球団別選手数調査」

 混合とあるのは、73年と同様、1枚のカードに複数チームの選手が写っているもの。
 ただし、同一チームの選手のみで構成されているものについては、そのチームの中に含めた。
 また、他とあるのは、球場、オールスターのカードなどで特定の球団に数えられないもの。

 円グラフ2「セ・パ・リーグ別調査」

◆1976年のカードは?
①ペナントレースを沸かせたスター №325~360
 ショッキングピンク枠で囲まれたカード。76年のカードはこのタイプでスタートした。
 昨シーズンのタイトル獲得者がカード化されている。ここではセ・パ両リーグ3名ずつを掲載しておく。

左から
№326 王貞治(巨人) 50年セ・リーグ打点王
№328 ロジャー・レポーズ(ヤクルト) タイトルは特になし
№336 外木場義郎(広島) 50年セリーグ最多勝利(なぜか山本もついでに載っている)


左から
76年 №327 東尾修(太平洋) 50年パリーグ最多勝利
76年 №330 加藤秀司(阪急) 50年パリーグ打点王・MVP
76年 №327 白仁天(太平洋) 50年パリーグ首位打者

②キャンプシリーズ №361~396
 スタイルは、①「ペナントレースを沸かせたスター」と同じで、ショッキングピンク枠で囲まれている。キャンプ時の写真を使用してのカードとなっており、表面のボールの絵の中には、キャンプ地が書かれていて面白い。
 ここでは、この年に移籍した3名について紹介する。

左から
№361 張本勲(巨人) キャンプ地“多摩川”
№364 江夏豊(南海)キャンプ地“和歌山”
№373 高橋一三(日ハム)キャンプ地“鳴門”

③タイトルなし №397~464
 ここでは、各選手紹介のカードのほかに、球団の選手が、1枚のカードに納まったものが、11球団発行(裏面は、本拠地球場の紹介と、昨シーズンのチーム成績)されている。また、セ・パ両リーグの個人賞・表彰選手カードも発行されている。

タイトルなし

左から
№432 高橋(一)、高橋(直)(日ハム) “投のT・Tコンビで40勝”
№448 松岡、安田(ヤクルト) “ヤクルトの二本柱”


左から
№398 堀内恒夫(巨人)“ライバルへ闘志”
№427 加藤初(巨人)“先発完投OK” サインは06年2月にもらった
№445 新浦寿夫(巨人)“左腕のエース”

選手一覧(パ・リーグ編)

左から
№410 南海ホークス(野村監督、中山、佐藤、江夏、山内、松原、桜井、藤原、
         柏原、新井、広瀬、門田)
№455 太平洋クラブライオンズ(江田コーチ、玉井、関本、東尾、古賀、西沢、
         基、広瀬、竹之内、アルー、白、土井)
№464 近鉄バファローズ(西本監督、鈴木、太田、神部、有田、羽田、西村、
         ジョーンズ、佐々木、小川、島本、阿部)

選手一覧(セ・リーグ編)

左から
№425 阪神タイガース(吉田監督、安仁屋、山本、江本、古沢、田淵、藤田、中村
         掛布、池田、島野、池辺)
№430 大洋ホエールズ(秋山監督、田村、間柴、山下(律)、平松、山下(大)、
         シピン、岩井、松原、中塚、江尻、長崎)
№439 ヤクルトスワローズ(荒川監督、西井、松岡、浅野、安田、大矢、大杉、
         山下、若松、マニエル、ロジャー、福富)

パ・リーグの個人賞・表彰選手カード      セ・リーグの個人賞・表彰選手カード
           
№404 ロッテの村田投手がカードに初登場?  №420 

④76ペナントレース開幕 №465~536
 4月3日に開幕。開幕戦の写真を使ってあるものが多数ある。

左から
№478 平松政次(大洋)
№506 ロジャー・レポーズ(ヤクルト)


左から
№473 土井正博(太平洋)
№516 東尾修(太平洋)

番外編

№535 “豪快両輪島の始球式”4月3日 神宮球場
 力士なんかに開幕戦で始球式なんてやらせるな(怒)!!!

⑤76序盤戦攻防シリーズ №537~608
 開幕から、約1カ月ぐらいの間の写真が使われているシリーズ。

左から
№553 掛布雅之(阪神)
№572 宮本幸信(広島)


左から
№577 ハル・ブリーデン(阪神)
№552 J・シピン(大洋)
№591 D・ジョンソン(巨人)

⑥赤ヘル攻防シリーズ №609~644
 地方版らしい。

左から
№610 山本浩二(広島)
№619 苑田聡彦(広島)
№627 水沼四郎(広島)

⑦激突! 中盤戦シリーズ №645~716
 5月~6月頃の様子を伝えるシリーズ。

左から
№654 山内新一(南海)
№662 島本講平(近鉄)


左から
№651 井上弘昭(中日)
№669 江本孟紀(阪神)

⑧激戦! 快進撃シリーズ №717~788

左から
№732 藤波行雄(中日)
№778 王貞治(巨人)

⑨王700号特集 №789~824

左から
№799 王貞治(巨人)
№802 王貞治(巨人)
№805 王貞治(巨人)

⑩激戦! 快進撃シリーズ №825~860
 再び、このシリーズに戻る。

左から
№831 M・ラインバック(阪神)
№859 高田繁(巨人)

⑪51年オールスター特集
 オールスター戦に出場した選手が登場するシリーズ №861~932

左から
№922 山本浩二(広島)
№929 足立充宏(阪急)


左から
№898 張本勲(巨人)
№887 野村収(日ハム)

⑫首位攻防戦シリーズ №933~1004

左から
№952 野村克也(南海)
№977 若松勉(ヤクルト)
№985 C・ライト(巨人)

⑬激突! セ・三強シリーズ №1005~1040
 セ・三強とは、広島、巨人、阪神。タイトル通り、このシリーズではこの3球団の選手しか登場しない。

左から
№1008 古葉竹識(広島)
№1017 長嶋茂雄(巨人)
№1012 山本和行(阪神)

⑭激突首位戦線シリーズ №1113~1148
 あらら、1枚しか無かったかなぁ。

左から
№1117 C・ジョーンズ(近鉄)
№1141 H・ブリーデン(阪神)
№1147 加藤秀司(阪急)

⑮阪急完全制覇特集&巨人V1シリーズ&76タイトル奪取シリーズ&巨vs神激突特集
№1041~1112、№1113~1220

左から
№1194 福本豊(阪急)
№1111 長嶋茂雄(巨人)
№1215 江本孟紀(阪神)


左から
№1077 長嶋茂雄(巨人)
№1103 淡口憲治(巨人)サインは08年、埼玉浦和球場でもらった。
№1082 山本功児(巨人)

⑯長嶋巨人栄光のV1特集 №1221~1256

左から
№1237 C・ライト(巨人)
№1243 土井正三(巨人)
№1245 新浦寿夫(巨人)

⑰76日本シリーズ特集 №1257~1292
 76年の日本シリーズは、阪急と巨人が対戦。阪急が3連勝したが、その後巨人が3連勝。第7戦までもつれたが、最後は上田阪急が逃げ切り見事2連覇達成。

左から
№1266 大熊忠義(阪急)
№1270 加藤秀司(阪急)
№1269 小林繁(巨人)

⑱76栄光のタイトル特集 №1293~1328

左から
№1326 鈴木孝政(中日)セ最優秀救援
№1327 佐藤道郎(南海)パ最優秀救援
№1312 太田卓司(太平洋)ベストナイン


◆1976年シーズンを振り返って
 セ・リーグは、長嶋巨人が就任2年目で初優勝。前年の最下位からの雪辱を晴らす。“地獄の伊東キャンプ”とか、言葉は耳にするのだが、私に当時の記憶はない。
 パ・リーグは、阪急が2連覇。

左から
76年 №1166 阪急ナイン
76年 №1062 長嶋茂雄

◆黒文字版、白文字版
 一部カードには、表面の文字が黒文字と白文字が存在する(一部、黒文字白文字混在)。
(973 976 981 985 986 991 992 993)

左から
№992 池谷公二郎 ルビが白色
№992 池谷公二郎 ルビが黒色

◆広告違い
 一部カードには、裏面の広告が複数存在する。広告には、カルビーの製品である「サッポロポテト」、「かっぱえびせん」、「おさつクッキー」など様々。
(1258 1265 1268 1278 1287)

左から
№1278 福本豊(阪急) 「サッポロポテト」

№1278 福本豊(阪急) 「かっぱえびせん」


左から(ともに裏面)
№1278 福本豊(阪急) 「サッポロポテト」

№1278 福本豊(阪急) 「かっぱえびせん」


左から(ともに裏面 拡大)
№1278 福本豊(阪急) 「サッポロポテト」

№1278 福本豊(阪急) 「かっぱえびせん」

◆収集状況
 本年のカードは、全て所持している(異種等は除く)。カードが多すぎ。分類も集計も大変だった。
 カードを見ていて気づいたが、長嶋監督の初優勝ってことで野球界は盛り上がったんだろう。バージョン違いや、裏面のコメント違いなど、あげたらきりがない感じ。まぁ、素人の収集家だからこのへんは、ある程度いい加減に進まないと…。

◆その他のトピックス
 1976年重複枚数整理
 1976年ファーストカードを追え
 1976年の景品
 1976年の地方版とは?


 カルビープロ野球チップスカード大好き

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